守山市民病院は4月1日から民間の経営になります。2月21日、病院局と譲渡先の医療法人いつき会との合同の住民説明会が行われました。 守る会のメモから、概要をご紹介します。
<民間譲渡説明会 13.02.21>
守山市民病院の診療は3月25日から、引継ぎのため、休診する。前週から休診する場合もある。薬は切れないように対応する。医師はいるので、困ったときは相談にのります。入院の継続はスムーズにいくように調整している。
「いつき会」がDVDを上映し、その後、説明した。512名の職員。医療だけでなく介護、老人ホーム、給食事業など幅広い事業展開をしている。クリニックがスタート。病院経営をしたことはない。「メディカルいつき」がこれまでの事業の集大成です。
改修計画は、25年6月からはじめて8月に終了する。25年9月から新外来棟を建築し26年7月完成。旧外来棟の解体は26年7月から始めて26年12月まで。27年1月フルオープンする。
病棟の4階はそのまま。1・2・3・5階を改修。25年4月から25年12月まで。26年1月リニューアルオ―プン。緩和ケアは改修後に検討。透析センターは26年1月オープン予定。新外来棟完成時(26年8月)に、10診を予定。
診療日と診療科目は別紙。
質問 Q と回答A は次の通り
Q、平成27年1月のフルオープン時の診療科目は?
A、医師の確保の状況による。眼科や皮膚科の専門外来も検討したい。25年4月に小児科が2名の医師でできるかも。土曜や平日の午後診療も医師の確保しだいです。
今の診療科目を増やしていかないと、経営が成り立たないと考えている。
Q、これからも、懇談の機会をもってほしい。
A、出来ることを一つ一つ積み上げていきたい。ご意見箱を設置する、受付や事務長に言っていただきたい。一方通行にならないよう心がけていきたい。いい知恵をいただきたい。住民のみなさんと会話をしていきたい。健康教室や定期的に「守山いつきニュース」のような新聞を発行していきたい。
Q、土地・建物の所有者は誰になるか。
A、「いつき会」
Q、いまの職員は、「いつき会」にうつるのか。
A、その人の希望による。
Q、産婦人科の復活の考えは。
A、医師の確保しだい。
Q、人間ドックを実施する考えはあるか。
A、計画している。やっていく考え。
Q、手術が必要となった場合はどうするのか。
A、対応できる病院へ行ってもらう。二次救急はできない。
Q、カルテの継続は?
A、電子カルテを全部引き継ぐ。医療法上は「いつき会」の初診となるが、情報をキチンと受け継ぐ。
Q、医療機器は引き継ぐのか。
A、CTは名古屋市から購入する。MRIは移設の費用がかかるので、新たに購入する。
Q、今は2診だが、総合内科ですべてをみるのか。
A、総合内科で皮膚科、小児科を診療する。どうしても専門医ということであれば、紹介をする。診療は基本は予約制です。もちろん、初診は違う。
Q、薬の処方はどうなるのか。
A、院外処方ですが、リニューアルオ―プンの時に、院内処方へと考えている。
Q、リニューアルオ―プンの時、入口はどうなるか。
A、エントランス、車寄せなど、利用しやすく改善する。
Q、耳鼻科は増えないか。
A、考えていないが、医師が確保できれば。
Q、駐車場は無料か。
A、無料で考えている。
Q、介護施設の考えは。
A、まだ、考えていない、今の事業が安定すれば検討する。事業基盤をつくってから。
デイケアは新外来棟が出来た時に行う。(26年7月)送迎も行う。
Q、手術可能科目は?
A、二次救急は行わない。全部ノーではないが、医師しだいです。
Q、売店、軽食ができる場所はどうですか。
A、改修などがあり、しばらく無理だが、検討はしたい。最終的にはレストランをつくる。
Q、外科の設置はどうですか。
A、今後の医師の確保しだいです。
Q、眼科の予定はないか。
A、医師の確保しだいです。
Q、小幡や新守山から送迎を行ってほしい。
A、医師法上は出来ないと思っている。検討課題です。透析の送迎は行う。
Q、医療のリハビリの継続は出来るのか。
A、医師がかわるが、継続で出来る。
Q、病棟は医療療養型か。
A、療養型43床、一般58床、うち15床が緩和ケアです。
Q、看護体制は?
A、今は15:1です。看護師の確保が難しいので、15:1のままとなるのでは。
Q、後方支援病院は?
A、名市大、東部・西部医療センターがバックアップする。
Q、守山医師会との話し合いはどうなっているか。
A、先週、話し合いをした。調整中です。
Q、透析の体制は?
A、月水金、火木土が1クールです。土曜日も行う。入院も対応する。
Q、フェイスブックで意見を送ったが、返事がない。理事長にも手紙を出したが、返事がない。反応がほしい。
A、気づいていませんでした。把握をしていませんでした。改善していく。
Q、病院名はどうなるのか。
A、「守山いつき病院」で県に申請している。駅名などは、かっこ書きで旧守山市民病院で表示を検討している。
Q、救急の対応は?
A、問い合わせをしていただきたい。二次救急はやらないが、医師1名は常時いるので、対応可能か判断させていただく。
Q、マンモグラフィーの機械があったが、どうなるのか。名古屋市の貴重な財産です。
A、マンモグラフィーは引き継がない。
Q、病院局は守山市民病院が3月で終了し民間病院になること、「いつき会」がどのように診療を行っていくか、区民の皆さんにお知らせする必要がある。説明会を開くか、全戸配布ビラでお知らせすべきと思うがどうか。
A、検討する。
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3月25日から31日までの1週間は、守山市民病院は休診と言うことです。25日は月曜日ですから、実質的には22日の金曜日をもって名古屋市立としては廃止になります。
旧守山市立守山市民病院として1954年10月に診療を始めています。1963年2月に名古屋市と合併し、名古屋市立となって50年目に廃止されるのです。公立の唯一の総合病院として、59年間、地域医療の一翼を担ってきました。
その公的医療機関を引き継ぐ医療法人には、当然のことながら公的に準ずる役割が期待されます。いつき会が選定委員会に提出した事業計画には内科、呼吸器内科、循環器内科、整形外科、小児科、皮膚科の6科が上げられています。名古屋市も、この事業計画を承認した上で譲渡先に決定しているのですから、いつき会は一日も早く医師を確保して診療科の充実にあたらなければなりません。
ここで「ひとこと」言わなくてはならないことがあります。それは、市立5病院の体制を切り崩した河村市長が「民間になればよくなる」と言ったことは現実には医療の低下しかもたらさなかったと言うことです。
いつき会守山市民病院の今後の充実・整備とともに、名古屋市の医療をはじめ福祉全体の改善を市民・区民の力で実現していきたいですね。